農産物をどこかのお店で販売する際に、2つの販売タイプがあります。
売り先によって、そのタイプは違ってきます。
- 直売所、道の駅
- スーパー
では、販売の方法が違います。
販売の方法というと少し曖昧なのですが、要は、
「誰が責任を持って販売するのか?」
その所在が違うのです。
勉強熱心なあなたでしたら、もう既にご存知だと思います。
販売方式には、大まかに言うと2つのタイプがあります。
「委託販売」と「買い取り」販売
お店側があなたの農産物の仕入れ方に、少し違いがあるのです。
大きく言うと下記の2つです。
- 委託販売
- 買い取り販売
この2つの販売法です。
順に説明していきます。
1:委託販売
直売所や道の駅で、農産物を販売する場合は、基本こちらが該当します。
シンプルに言えば、あなたの代わりに農産物を販売しますよ。
「その代わり商品が売れたら、販売手数料をくださいね」
という方式です。
要は、あなたの農産物を『預かって』、販売をする。
という方式です。
委託販売のメリットは、販売手数料が低いこと。
前回にも話したように、手数料の相場は、15%前後です。
手数料が低いということは、農家さん側にすれば差し引かれる額が少ないので良いことです。
しかし、デメリットもあります。
販売手数料が低い分、相応のマイナス面もあるのです。
もしも、あなたの野菜が売れずに閉店後もお店に残ってしまった場合、その責任は、お店側がとってくれないということです。
例えば、あなたが朝9時にご近所の直売所へ300円のトマトを10袋持って行ったとします。
そして、夕方お店が閉店する前にもう一度お店へ寄りました。
すると、トマトが売り場に5袋残っていた。
そのトマトは、あなたが持って帰るしかありません。
売れなかったからといって、お店側は責任をとってくれません。
言ってみれば、お店に商品を出荷しても売れなければ、売上にならないというリスクがあるのです。
売れたときに手数料としてとられる金額は少ない分、売れ残る可能性もある。
その責任は、お店はとってくれない。
これが委託販売の最大のデメリットです。
2:買い取り販売
文字通り、お店が買い取ってくれる方式です。
委託販売と違い、お店側は預かるのではなく、あなたの農産物を買い取ってくれます。
ですので、買い取りの契約が結べた時点で、ある意味、あなたの売上は立ちます。
「300円のトマトを毎日10袋持って来てください。買い取りますので」
といわれれば、
- 300円×10袋=3,000円
の売上が毎日立ちます。
お店の売り場に売れ残る心配もありません。
売れ残っても、そのトマトを引き取る必要はありません。
その責任はお店側がとってくれます。
ある意味、農家さん側から言えば、買い取り販売は理想の形態とも言えます。
初めは当然難しくても、売上の安定にもつながってきますので、ゆくゆくは目指していきたい部分かもしれません。
直売所のほぼ90%以上は、委託販売
そうは言っても、直売所や道の駅で農産物を売る場合、ほぼ委託販売になります。
買い取り販売ができるのは、限られた条件でのみです。
例えば、
- 数の少ない希少な農産物
- 確実にこの商品は売れると分かっている商品
といったケースでは、お店側も自分のお店で何とか売りたい。
他店では売られたくない。
といった心理が働き、
「買い取りでも良いので売らせてください」
といった形でお願いをされる場合もあります。
実際、私の働いていた大阪の産直店では、委託・買い取り販売。
ほぼ同じ割合で農産物を仕入れていました。
委託販売の農産物は、農協さんを経由して入荷。
一方、買い取り販売の商品は、自分たちで直接農家さんに交渉して仕入れさせてもらっていました。
そして、買い取りの声をかけさせてもらっていた農家さんには、
- 特殊な品種の農産物をつくられている
- 味が飛び抜けて美味しい
- 確実に売れると判断できる
こういった特徴がありました。
またの機会にお伝えしますが、今後、買い取り販売を目指すには、販売する商品や売り方にもちょっとした工夫が必要になってきます。
まずは、農産物の販売方式には、大きく2つのタイプがある。
委託販売と買い取り販売。
そして、多くの直売所や道の駅では、委託販売が主流。
ここを押さえておきましょう。
直売所へ農産物の販売交渉に伺ったときに、
「買い取ってよ」
といきなり切り出しても、お店側の方は困ってしまうだけですのでね。
まずは、委託販売で圧倒的な結果を残していきましょう。
その方法を今後、順にお伝えしていきます。
委託販売と完全委託販売との違いは❔
ご質問ありがとうございます。
完全委託販売という言葉を初めて聞きましたね。
ネットで調べてみる限り、見つかりませんでした。