直売所で『売れる』野菜…『売れない』野菜を知るヒント

直売所や道の駅に野菜を出荷するにあたり、

『売れる』野菜
『売れない』野菜

って、あるのだろうか?あったら知りたい。
そんな風に思われたりしませんか?

個人的な意見ですが、お店によって売れる野菜というのは確かに存在します。
地域制やお客さま層によって左右されるのですが、

「えっ、こんな野菜が売れるの?」

という現象って結構起こります。

その情報を入手できるかどうかで、売上って180度違ってきます。
言い方を変えると、その情報を知ることさえできれば、他の農家さんより農産物を多く売れます。
一歩抜きん出ることも可能です。

お店でやたら人気だった農産物

これは、実際に大阪の現場であった話です。
私が働いていた直売所で、しょっちゅう起きていた現実です。

お店で人気だった野菜(果物かな?)の1つに「まくわうり」というのがあったんですね。
私自身、食べたことのない。
見た事もない商品でした。
そのお店で商品として見たのが人生で初だったんですね。

でね、このマクワウリがお店でじゃんじゃん売れたんです。

大きさにもよるのですが、1玉だいたい150円~250円くらい。
それが10時にお店がオープンして、午前中くらいで売り切れてました。
ほぼそれが毎日のように起きてたんですね。

お店としても、それだけ売れてすぐ売り切れるので、生産者さんに話しました。

「マクワウリがやたらと売れるんです。
持っている方は、ぜひ出荷してください」

と、農家の皆さんに投げかけました。

『生産現場』と『販売現場』の情報の歪み

するとね、生産者さんからの反応がとても印象深かったんです。
今でも憶えています。

「えっ、そんなんが売れるの?」
「うちに、ようけあるで」
「今まで捨ててたわ」

農家の皆さん、呆気にとられていました。
まさか、そんなんが売れるなんて…みたいな反応です。

そこからが凄かった。
マクワウリを持っている農家さんは、皆さんじゃんじゃかお店に出荷してくれました。
お店でもじゃんじゃか売れる。
また送ってもらう。

次第に農家さんの在庫も尽きて、無くなっていきました。
それがキッカケで翌年からは、マクワウリの出荷者も増えました。

実はここって、ポイントです。
生産現場と販売現場、
ここには、大きな情報の歪みがあります。
どんなお店であっても、です。

特に私が働いていたお店は、『高知県』の農産物を『大阪』で売るお店だったんですね。
なので、生産現場と販売現場が距離的に離れていた。
ここも大きな要因だったと思います。

高知県で農産物をつくられる農家さんには、大阪のお客さまの感覚が分からなかったんだと思います。
要は、情報にズレがあったのですね。

常識を疑ってみる

かたやお店では、じゃんじゃん売れる。
一方、農家さんは、そんなん売れると思っていない。
売り物にはならないと思っていた。

そんなマクワウリがじゃんじゃん売れた。
お客さまに求められたわけです。

ここにはある理由がありました。

先ほども言ったように、お店の立地は大阪です。
大阪のお客さまです。
特に、50~60代の女性が多かったのですが、その方々にすると、

『マクワウリ』=『なつかしい』

こういう価値観を感じられていました。
一方、生産者さんにすれば、

『マクワウリ』=『捨てるくらいある』『売り物にならない』

こんな図式が出来上がっていたんですね。
このお互いの価値観の歪みが起きていました。

言ってみれば、農家さんの『常識』がお客さまのそれと違っていたんですね。
だから、こんなことが起きた。

情報の歪みに気づくヒント

生産現場で売れると思う商品と、実際にお店で売れる商品、
ここには、歪みがよく生じます。

そして、この歪みを発見することが農産物の出荷売上げアップに必須となります。

またの機会に話しますが、情報の歪みに気づくヒントは、現場にあります。
1番簡単で、早いのは、

『現場のスタッフさんに聞く』

ここに尽きます。
またその上手い方法については、機会をあらためてお話しします。

とにかく今回学ぶことは、生産現場と販売現場では常識のズレが起きている。
情報の歪みがあるので、そこを発見する。
これが、

『売れる』野菜と『売れない』野菜

を見極めるポイントになってきます。

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