直売所で農産物を売る最強の販売法:ライバル不在の状態で売る

直売所や道の駅で農産物を売って稼ぐ方法には、いくつかあります。
その1つが、

『ライバルのいない時に売る』

です。

簡潔にいえば、バッティングしない。
他の農家さんが出荷していない時に売る。
時期をずらして売る。

という事です。

他の農家さんが直売所に出荷していない、
という事はイコール、あなたのお野菜だけが売場にある。

必然的に、お客さまから選ばれやすくなります。

直売所の現状

キャベツ1つをとっても10人の農家さんのキャベツが売場にある。
お客さまにしたら、

「どれを選ぼうか?」

迷います。
売場の棚に並んでいるキャベツを見比べて、

「こっちの方が大きいかな?」
「こっちの方が重たいから徳かな?」
「これの方が、色がよくて美味しそうかな?」

色々と比較して、選びます。

勿論その際には、『価格』も選択基準の大きな1つです。

同じ量でほぼ同じ見た目なら、価格の安い方を選ぶ。
顧客心理としたら当然です。

しかしライバルがいなければ、比較される事がなくなります。
価格競争が消滅します。

「他の農家さんがいくらの値段をつけているのか?」

気にしなくて良くなります。
一般の相場より、1割~2割価格を高くしても文句なく選ばれます。

売れ残る心配もありません。

直売所が閉まる時間帯に、朝出荷したお野菜を引き取りに行く必要もありません。
廃棄ロスとは無縁になります。

むしろ、

「もっとお野菜はありませんか?」
「お店に今少ないので、もっと出荷して欲しいです」

お店からせがまれるかもしれません。

そう、他の農家さんが出荷していない時期に売る。
メリットが多過ぎると言えます。

廃棄するしかない…

農家経験ゼロの人間です。
ですので、いつものように販売者側の立場から言わせて頂きます。

「栽培時期をずらせないでしょうか?」

先ほどから言ってきたように、他の農家さんが出荷していない時期に売る。
これほど強力な販売法はありません。

ライバル不在で売れるのですから。

実際、私自身、大阪の産直店で野菜を販売させてもらっていた時、
同じ体験を何度もしてきました。

『稼ぐ生産者さん』は、他の人が出していないときに野菜を出荷するのです。

例えば、夏の時季なんて顕著です。
当時を思い出すだけで、胃がキュッと締めつけられて痛くなります。

夏のお店の売場には、キュウリ、オクラ、ナス…
売り切れない程の量が並んでいました。

1週間に3回高知県から大阪へ野菜を積んで走っていました。
火曜、木曜、土曜…です。
土曜日は、お客さまが週で1番多いので問題ありませんでした。
どれだけ野菜が入荷しても、売り切れるほどでした。

しかし、火曜、木曜はひどかったです。
キュウリ、オクラ、ナス。
売場にまだ昨日の残りがあるのに、また新しいものが送られてくる。
惣菜の材料に使ってもらったりしてましたが、到底お店で売り切る事ができません。

結果どうしていたか?

廃棄するしかありませんでした。
(高知と大阪なので、生産者さんに取りに来てもらうわけにもいきませんでした)

ライバルがいない時に売る

話が逸れました。

そう、野菜が直売所に溢れている時期に出荷しても、初めのうちはなかなか売れません。
お客さまにファンができると、選ばれるようになります。
しかし、最初のうちはそうもいきません。

ベテラン生産者さんに勝つことは難しいです。

かといって値段勝負もしたくありませんよね。
折角の労力と時間をかけて、育てられた野菜ですから。

であれば、他の農家さんが出されていない時期を狙って、出荷する。
ライバルが不在の状態で、売るのです。

「そう簡単に言うけど、時期をずらすって簡単じゃない」
「時期をずらした病気も起きやすくなる」
「収量も減ってリスクも高い」

勿論、色んな意見があると思います。

ただ、1つ言えるのは、ライバル不在の状態で売る。
これは最強の販売法の1つです。

農業素人の人間が言ってるので、無茶もあると思います。
畑を知らずに言っている部分もあるはずです。
ただ、売場の現場から視えている現実です。

そして実際、意図的に他の農家さんと時期をずらして野菜を出荷。
売りまくっている農家さんはいらっしゃいました。
勿論、売上は突出していました。

『ライバルのいない時に売る』

他の農家さんの出荷が多いときは避ける。
周りの時期が終わったときに販売できるようにする。

栽培法なのか?
品種を変えるのか?
苗の入手が困難なら種から栽培させるのか?

何かしら答えが見つかると、イコールそれはお店でほぼ確実に売れる野菜となってきます。

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